放漫経営で倒産しないための8つの対策

~健全経営のために留意すべきこと~

帝国データバンクによると、放漫経営による倒産が増加しているといいます。
放漫経営とは、経営者の判断ミスやずさんな管理体制、会社の私物化などにより経営が困難になることです。

放漫経営倒産は2022年には全倒産に占める割合が2.3%で、過去10年では最高を記録しています。
内訳をみると、粉飾決算や脱税といった「コンプライアンス違反」による倒産の割合は2022年に4割を占め、2年連続で増加しました。
もっとも多いのは事業外への資金流出など「資金使途不正」によるもので、約2割を占めています。

金融機関は、社外への資金流出や粉飾決算などを嫌います。
程度がひどくなると融資をしてくれなくなります。
放漫経営により財政基盤が悪化し倒産確率が高まるからです。

放漫経営を避けるため経営者はどのようにすればよいのでしょうか。以下に説明します。

経営者としての仕事を怠らない

経営者は、企業を維持し発展させる仕事をしなければなりません。
そのためには幅広い知識をもつよう、常に勉強を継続する必要があります。
経営戦略、マーケティング、マネジメント、財務会計、税金、社会保険といったものです。
また、経営理念やミッション(使命)、長期的ビジョン(展望)などを明らかにすることが求められます。

ワンマン経営をしない

自分の企業なのだから何をやっても自由という考え方はいけません。
独りよがりになってしまうとだれも直してくれず失敗する確率が高まります。
社内外に相談相手をもつことや、社内で権限移譲をすすめることが重要です。
「衆力功あり」です。

公私混同しない

自分の企業が稼いだお金だからといって私的に使ってよいわけではありません。
企業と個人の財布は明確に分ける必要があります。

必要な出資を除き、両者間の貸し借りは避けることが望ましいです。
企業から経営者への貸付金や仮払金がある決算書を見ることがあります。
企業がせっかく稼いだお金を社外へ流出させていると財政基盤が弱くなってしまうので、金融機関はマイナスに評価します。

支出は必要な範囲にとどめる

ずさんな経理ではいけません。
コスト意識を徹底することが重要です。

手元にお金がたくさんあるとつい気が大きくなってしまう人がいるので注意しましょう。
とくに交際費は必要以上に使ったり、個人的なものまで含めたりするべきではありません。
利益は、事業の発展のために再投資するか内部留保として確保しておくかを基本とします。

事業と関係のない投資はしない

お金がたくさんあると人は欲を出したくなります。
株式投資などで資金を増やそうとか、必要性に欠ける高級車を購入するといった行為は避けなければなりません。
企業のお金は事業の維持・発展に直接結びつく使い方をしないと、あとでしっぺ返しにあいます。

計画性をもつ

事業に関係するからといってやみくもな支出をしてはいけません。
たとえば、設備投資をしたいならどのような効果が見込め、元が取れることを確信できるよう計画的に行う必要があります。
行き当たりばったりの経営では破たんにつながる可能性が高まります。

コンプライアンス意識をもち、社内で共有

コンプライアンスとは、法令や社会規範、倫理規範を遵守することです。
コンプライアンス違反の行為は、社会や取引先などからの信用を失い、事業を続けることに悪影響を及ぼします。
コンプライス遵守は事業をしていくために必須なことなのです。

従業員を大切にする

従業員をないがしろにするようなことはあってはなりません。

自分の持ち分の仕事をきちんとこなしてもらうことはもちろんですが、現場の意見を上げてもらうことも重要です。
現場で問題が発生したらすみやかに知らせてもらい、改善につなげて、組織が間違った方向へ進まないようにすることができます。
ときには経営者への意見具申が経営に役に立つこともあるでしょう。

経営者は、自社が倒産したら、取引先や取引金融機関、従業員やその家族などのステークホルダーに迷惑をかけることになります。
経営の健全性を保つ努力を怠らないことが大事なのです。