おひとりさまと猫は似た者同士?
~自由とコミュニケーションにおける共通性~
猫は単独行動を好むといわれています。
群れをつくりリーダーが存在する動物とは違い、ひとりで自由気ままに振舞っているイメージがあります。
飼い猫は厳密に言うと飼い主たる人間と共同生活しているので単独行動とはいえないかもしれません。
興味がないときにはおもちゃを見せても寄り付かずにプイと飼い主から遠ざかってしまいます。
自分の行動の決定権を譲らないだけにやはり単独行動をしているといえるのかもしれません。
飼い主とペットは似るとよく言われます。
「ねこのきもち WEB MAGAGINE」(2018年1月18日)では飼い主818人にアンケートをしています。
うち83.3%が「猫と同じで自分も集団よりも1人が好き」と回答したそうです。
猫の飼い主も単独行動を好む人が多いようです。
自分のペースで過ごしたい。
干渉されたくない。
集団でいて周りに気を遣いたくない。
飼い主は、猫の習性に自分を重ね合わせているかもしれません。
一方で、猫同士がじゃれあったり、飼い主に甘えてきたりと、猫は必ずしも単独行動に終始しているわけではありません。
必要に応じてコミュニケーションを上手にとっています。
野良猫の集会は、その開催理由が謎とされていますが、わざわざ集まるということはそれなりのメリットがあるからでしょう。
ご近所猫と顔見知りになることでお互いの縄張りの不可侵条約を暗黙に結んでいる。
共和国のようなご近所猫のエリアの中によそ者猫=侵略者が入って来ないように共同戦線を張っている。
さまざまな説があるようです。
要は、自分たちの単独行動を守るために一致団結しようということなのでしょうか。
人間の「おひとりさま」もそのような猫たちと共通点があると考えるのは私だけでしょうか。
常にだれかと一緒にいないと安心できない犬型の人間もいます。
一方で、私を含め、ふだんはひとりで誰に気兼ねすることなく勝手気ままにやりたいことをやりたい。
そうした猫型の人間は少なくないのです。
ただ、そのような猫型の人間も、他の人といっさい交わらずに生活することは困難です。
ときには他の人に話を聞いてほしいときがあります。
だれかに手伝ってほしいときもあります。
他の人とコミュニケーションをとることから避けることはできません。
猫は相性が良ければ室内で複数飼いが可能なようです。
私も集団の飲み会は苦手ですが、気が合う者同士少人数で飲むのは好きです。
おひとりさま版猫の集会もあると便利なのではないかと考えています。
おひとりさま同士が集まるコミュニティです。
ふだんは単独行動をしながら、必要と考える人々が、必要と考えるときに、必要なことだけを共有する。
もちろん猫の集会のように、集まった相手との一定の距離は保つ。
猫の集会でも親しい猫同士は集会で毛づくろい合ったりするようなので、それはそれで自由にどうぞとする。
かしこまったものではなく、ゆる~いつながりの関係をもつ。
それぞれのおひとりさまの単独行動に何らかの好影響をもたらせればよいというものです。
いずれは立ち上げたいと構想を練っています。
山奥や無人島での自給自足生活でない限り、人間は社会性を保つことは避けられません。
ご近所猫(おひとりさま同士)とうまくコミュニケーションをとって、ストレスなく穏やかで自由に暮らしたい。
そんなおひとりさまたちの一助になれれば幸いです。